骨盤とも連動している肩甲骨
当院の場合、最も相談件数が多いのが骨盤に関する内容です。産後の方や妊娠希望の方、生理痛・生理不順・生理前症候群など、理由は様々ですけど骨盤の相談は非常に多い。大体ですけど、1日5~10人程度は骨盤の相談です。実は、その骨盤と肩甲骨は連動しております。肩甲骨というと、肩や腕との連動をイメージされるかと思うのですが、もちろんそれもありますし、そちらはイメージしやすいと思うのです。
しかし骨盤との連動も間違い無くありまして、無視する訳にはいきません。
現代人の多くは肩甲骨を張り付かせていて、非常に動きが悪くなっております。今回は御自分の肩甲骨の動きがどの程度のものなのか?それをチェックする方法をご紹介します。
チェック方法
自分で出来る方法ですから、簡単で分かりやすいものを紹介致します。①右手を挙げ、その手で左肩甲骨を上から触る。
②右手をダランと下げ、左肩甲骨を下から触る。
③左手で①と②をやる。
④両手を後ろに回し、指先が上を向く形で合掌。
終わり。
④の時の指が、なるべく上の方に上がれるのが理想です。肩甲骨の硬い人は、なかなか上へいけません。もっと硬いと、そもそも合掌が出来ない。
これはですね、普通は全部できる事なのです。出来る事が凄いのではなくて、普通の事です。
出来ないのは肩甲骨が張り付いて動かないからで、その状態では体のあらゆる動作に不具合が生じ、余計な疲労を溜める原因になります。
また、①~④の全ての動作に左右差が大きく有る様ですと、それも問題。上手く体が使えていない証拠です。
ただし無理はしない様にお願いします。
無理にやろうとすると、痛める原因になります。これはあくまでもチェックだとお考え下さい。無理なくやれる範囲が、今の自分の状態ですから、それを確認する作業です。
肩甲骨を柔らかくする方法
色々な方法がありますが、御自分で簡単に安全に行う事を考慮するならば「ハイハイ」がオススメです。赤ちゃんがやるやつです。早く動く必要はありません。
さらにハイハイの姿勢、四つん這いですね。この姿勢で肩甲骨を寄せたり開いたりする。あるいは、前に出したり後ろに下げたり。それを左右互い違いにしたり。
こういった事が肩甲骨のストレッチだと思っていただければ結構です。
単に伸ばす事がストレッチだと思われている人が多いのですが、筋は伸ばされる動きに非常に弱く、下手すると痛めます。
要するに、「よく動く」様になれば良いのですから、その動きを確認しながら動かせばいい。そういう事です。
整体でやるとすれば、例えばこれは割と有名な技術ですけど「肩甲骨剥がし」があります。ちょっと変に伝わっているのか、力付くでやられる方がみえますけど、これも整体の技法ですから、力んではいけません。
酷い場合には、肩甲骨に手を突っ込んで引っ張り上げるのを見かけますが、そういう事は余計な事で整体的とは言えません。
名前は似ているけど別の技法で「肩甲骨操法」というのもあります。使う場面が異なります。
どちらの技法も、見た目は指で押している様に見えるかもしれませんが、実際は違うのです。うつ伏せでやるパターンと座位で行うパターンがあります。
まとめ
いかがでしたか?肩甲骨は張り付いていませんでしたか?現代人は身体感覚が鈍くなっておりますから、なかなか御自分の状態に気付きません。気付かないので、状態を整えようとも思えません。
ストレッチ等を日頃やっている人も、しっかりと状態を認識できていませんと、間違った事をやる可能性が高い。まずは正しく状態を把握する事が何より重要です。
特にスポーツをやられている方は、肩甲骨の状態が非常に重要です。張り付いたままで動かしていると、必ず故障します。
上述しました通り、肩甲骨は骨盤と連動しております。骨盤矯正と言って、本当に骨盤だけを観ているケースを多々みかけますが、それは変です。
産後は肩甲骨の異常も起きている場合が多く、その張り付いた肩甲骨で抱っこしているのですから、当然ながら様々な問題が出てきます。
整体は元々お産に携わっていたものですから、産後の知識量が違うと思っています。他の療術で骨盤矯正を受けて「何か違う・・・」と感じた方も、一度整体へ御相談いただければと思います。
また、スポーツや武道、最近は音楽活動されている方からの相談も増えていますが、そういった方で肩甲骨の動きが気になる場合も御相談下さい。
もちろん整体は人体に関する事であれば何でも専門ですから、他の事で相談いただいてもOKです。「これは整体とは関係無いかな?」と考えず、とにかく何でも言ってみて下さい。