足指が動かせないのは全身の問題
別に五本指ソックスを推奨する訳じゃないのですが、足指のジャンケンが出来ない人が増えました。以前はパーが出来ないだけで、グーやチョキは出来るという人が多かった。今はグーすら出来ない。これはかなり異常な事なのです。
足指は一本一本に連動する器官があります。さらに、指と指の間(趾骨間と言います)にもそれぞれ意味があるのです。
足のジャンケンが出来ない人は、それら全てに異常が有るのですから、大変な事態。だけどそうとは気付いていない。気付いてないから、治す気にもならない。
例えば小指ですが、これは心臓と連動しております。ですから、小指をタンス等によくぶつける人は、心臓が毀れている。偶然ぶつける訳じゃないのです。(ぶつけるのは調整で、これによって毀れる訳ではありません)
心臓の話は何度か書いてますけど、痔と関連している事も書いた通りです。心臓と痔が関連しているので、当然ながら痔の人は小指に特徴があるのです。
親指は脳とか鼻に関与してます。だから脳疾患の人の親指は特徴的ですし、この時期は鼻の問題を抱えている人も多いですから、可笑しな親指をしている人をよく見かけます。
外反母趾の人は少なくありませんけど、これは足が痛いだけでは済まない訳ですね。脳の問題にもなってくるから。そして外反母趾の方は内反小趾も同時に抱えている事が多い。
東洋医学で言うと、脳と心臓というのはリンクしております。だから外反母趾と内反小指が同時に起こるのも自然な事だと言えます。
長くなるので省きますが、親指と小指以外もこの様に各器官と連動しているのです。
足だけで全ての症状を観る治療家もいるそうですが、そういう人がいても変ではないでしょう。私はちょっと無理が有る気もするのですが。
歩き出す前に決まる異常
足の問題について話すと、「歩き方や立ち方が悪いのでしょうか?」と聞かれます。いや、もっと前の段階から決まっている。それが赤ちゃんが歩き出す前の時期。そこで決まってしまう。もちろんその後の影響も有るのですが、この時期が大事。
現代っ子は歩き出すのが早過ぎると書きました。生後13~15ヶ月で歩き出すのが正常ですが、現代っ子はその半分程度の時期に歩き出す。これは生命の危機を感じての事である訳ですが、早過ぎる時期に立つというのは大きな負担がかかる。
体の方には立つ準備が出来ていないから、特に股関節ですけど、股関節の形状異常も出てしまう。それで歩き方も可笑しくならざるを得ない。だから本人の責任とは言えません。
整体師から観ると、可笑しな歩き方をしている人が山程おります。股関節や膝や足首が狂っているから、その様に歩いてしまう。しかしそれを異常な事だとは思っていない。痛みさえなければ正常だと思う様です。
赤ちゃんは歩く準備として、ズリ這いやハイハイをします。
それが正常な発育過程ですけど、現代っ子の中にはその時期を丸々すっ飛ばして立つ子が増えています。準備しないで立つのですから、毀れてしまう。それが脚の問題だけで済まないのですが、歩き方が変だという事に気付いても整形外科的な診断・治療のみを受けます。
ですから潜んでいる問題はそのまま残るのです。
不妊症との関係
この事が不妊症や不育症などとも関与しています。股関節は生殖器系統と連動しておりまして、そこが未発達だという事ですから、当然ながら不妊症になりやすい。
そうでなくとも、生理痛や生理不順、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの婦人科系疾患になりやすいのです。
男性の場合でも勿論影響があるのですが、女性はそれとは比較にならない程強く影響します。
不妊症に気付くのは、子供を産みたくなってからですから、赤ちゃんの時期から起きていた問題にその頃ようやく気付く事になります。
しかし不妊症だと気付いても、それが股関節の異常だとは気付きません。そのせいで、焦点のズレた処置を受けてしまい、さらに体を毀します。二重の問題が有るのです。
(子宮外妊娠などの異常妊娠の原因も、整体学では股関節異常だと考えます)
まとめ
足や脚の問題が体全身に関与する事を解説致しました。注意して欲しいのは、だからと言って後天的に足の形だけ矯正しても、それはちょっと違うのです。それは歯並びを歯列矯正しても全身の状態が整う訳では無い事と同じ。むしろ変に歪んでしまう事も多い。
骨格というのは、見た目だけ整えても仕方ありません。それは化粧の様なもので、取り繕っても素の部分は変わらなかったり、余計に歪む。
外見だけ気にして、中身を観ない様な治療は治療とは言えません。見えている所だけやるなんて、それは子供騙しでしょう。
調整していて、「私の身体、何か変わってきたのでしょうか?全然違いが分からないのですが」と言われる事もあります。
分かりやすい変化と分かり難い変化がありますが、ほとんどは一般の方には分からない変化です。もともと異常の方も専門家にしか分からないものだったりしてますから、それが良くなったかどうかも、これはなかなか気付きません。
すぐ分かる様な変化をするためには、やはり外見を変えるのが手っ取り早い。そういうニーズが高いので、外見の変化に重点を置く様な所が増えるのも、これは仕方無いのかもしれません。