冷え性の人は女性に多いですが、整体から観ますと足の甲がポイントです。
専門的な言い方をすると趾骨間と言うのですが、人差し指と中指の延長にある中足骨の隙間です。ここが狭い人は冷えますので広げた方が良いのです。

整体では型がありますので、正式なやり方でしますと力を使わずに押し広げるのですが、ご自分でされるなら足の甲を持って揺すっていただくのが良いかと思います。
気になる方は来院時に言っていただければ自分でのやり方を実演しながらお伝えさせていただきますね。

また、何度も書いておりますが体が乾いている人は余分に冷えてしまいます。水分補給をきっちりと行うことも忘れずに。

このごろ皮膚トラブルの相談をよく受けるのですが、整体からこれを観ますと排泄不良です。通常の排泄で捨て切れなかったものを皮膚から捨てているわけです。

この前は「髪の毛を切るのも排泄」というのを書きました。こちらの場合は通常の排泄で捨てられないものですが、皮膚の場合は捨てられるものだけど捨てきれない量の場合。おおよそそのように考えてもらえば良いかと思います。

例えばアトピーは胎便の排泄不良と整体では言われていて、その時に捨てられなかった分や新たに加わった不要物を一生懸命に皮膚から捨てていると。胎便とは胎児の間に溜め込んでいた便で、通常とは異なり真っ黒いタールのような便です。これは産院にいる間に出し切るのが普通なのですが、何か口にすると排泄が止まってしまうと言われています。最近の産院では生まれてすぐに初乳を飲ませたりしますから、そうしたことがアトピーなどの原因になっていると整体の場合では考えています。
ちなみに何も与えないと栄養が足りなくなるのではないか？と言われますが、赤ちゃんは生まれる時に胎脂に包まれています。これがあれば本来は1週間ほど大丈夫なのですが、最近の子の場合は２～3日といったところでしょうか。胎脂が薄くなってきているので。

整体を受けた後に多量の汗が出たり、排尿・排便が促されたり、場合によっては熱や鼻血が出ることがあります。これを“排泄反射”と呼び、体の自然な修復機能なのですが、こうした排泄が十全に行えますと皮膚トラブルが出るまでもなくなっていく。
整体以外でも例えば適切な運動をして汗を流すだとか、しっかりと水分補給を行うとか、ストレスを緩和するとか、実に様々な手段で排泄を促すことができます。
よく聞かれますが、乾布摩擦やサウナなどはオススメできません。整体としては健康法ではなく不健康法ととらえています。
皮膚トラブルは皮膚のケアだけ考えるよりも、むしろ他を整えてみると変わることが多いと思います。（ただしシミやそばかすなどの美容系の問題に関してはまた別）

「冷湿布と温湿布どっちの方がいいですか？」
と時々聞かれるのですが、整体では湿布は推奨していません。その代わりと言いますか、整体では昔から蒸しタオル療法のことを温湿布と呼びます。

やり方は非常に簡単で、塗らしたタオルをレンジでチンしてもらってもいいですし、タオルにお湯をかけて絞ってもらってもいいです。
火傷には十分注意しながら、気になるところに蒸しタオルを当てます。すると最初は熱いのがわりとすぐに冷めていきます。この温度変化こそが肝で、ずっと冷たくてもずっと温かくてもダメ。それと湿性の熱刺激というのが重要なので必ず蒸しタオルで行います。

状態にはよるのですが、だいたい熱いのが冷たくなるまでを１セットとして３～４セットするのが普通。
私が最も行うのは目に対してです。疲れ目に蒸しタオルをすると染みるような感覚がありますので、それがなくなるまで繰り返します。目を酷使している現代人には特にオススメです。

私はスポーツをされる方を担当する機会も多いので捻挫などの相談も多いのですが、この場合にも整体では蒸しタオルです。スポーツ現場のケガはアイシングすることが多いと思いますけど、ほとんどの場合は蒸しタオルの方が私のトレーナーとしての経験上も良かったです。

意外と驚かれる人が多いのですが、髪の毛を切るのも大事な排泄の一種です。
排泄というのは体にとって不要な物を捨てる機能で、これが十全に働かないと健康を害します。そのため整体ではこうした排泄全般を非常に重要視しています。

整体の創始者である野口晴哉が、原爆投下された後の広島で治療にあたった際、体内の放射能は髪の毛に溜まっていることに気付き徹底的に髪を切らせたという記録が残っています。
放射能以外でも人体が通常の排泄機能で捨てられない不要物が髪の毛に溜まっていると観て、当院でも毛の傷んだところはやはり小まめに切ることを推奨しています。
整体では常識になっていますが、他で聞かない話かなと思います。

お正月に食べ過ぎた人は多いようで、昨日が営業初日だったのですが食べ過ぎの体をした人が結構おられました。

食べ過ぎた時だけでなく、風邪の時などの胃の調子が良くない時には鼻が詰まることがあります。これは嗅覚を奪うことによって食欲を抑えようという体の反応と言えます。
このことを整体では「胃に蓋をする」という表現を使っています。
問題はそうして体の反応として食欲を抑えたはずなのに、それでも構わず食べ続ける人です。これを繰り返すうちに胃に蓋ができなくなってくる。蓋しても意味ないからやめよ・・・という感じです。

たしかに昔は脚気をはじめ、栄養不足によって起こる病気や栄養不足でさえなければ重症化しなかったであろう病気がたくさんありました。
すると「栄養摂って寝とけば治る」という風潮が広まるのは理解できるわけですが、それが今の時代にまで残っているのは問題です。今はむしろ過剰栄養によって起こる病気が多いでしょう。
健康体というのはこうした体が発する情報に敏感です。過敏でも鈍感でもそれは不健康体なのです。